四季の花に寄せるささやかな想い・・・・・。
このページでは花言葉に関するショートコラムをシリーズでお届けします。
野薔薇
華やかに薔薇が咲き誇る季節。
あでやかな大輪のものだけではなく
素朴でメルヘン的な野ばらも可愛いですね。
野ばらの花言葉は「詩的な心」だそうです・・・。
詩的に見えるけど実は詩ではないものとか
厳密にはまあ色々あるわけなのですが・・・。
肉眼で見る現実世界と重なりながら
もうひとつ深い次元に在る美・・・謎・・・魅惑・・・。
詩は哲学の従妹ではあるけれど
俗受けする人生訓とはまったく別のものだと思います。
何にせよ可憐な野ばらを見て「ああ綺麗だな」と一瞬の幸福を感じ
同時にやがて枯れ行く日を思い哀しくなる人は
文字にして書かなくとも詩人の心を持っているわけです。
日頃は花より団子と割り切っているはずの人も
自分が生きているこの地上世界の神秘を体感すべく
春の一日を静かに過ごしてみるのも良いかもしれません・・・。
スイレン
雨の季節にしっとりと露をのせて咲く水の精のようなスイレンの花。
その花言葉は「清純な心」・・・・・。
死語とも言える「清純な心」が報われる世の中ならめでたいのですが
残念なことに汚濁した不純な人間こそが高笑いして活躍中のようです!?
遠い昔から人間界は常に理不尽であり
清く正しい者が虐げられ悪質な偽善者たちが栄華を極める仕組みになっているのかも。
しかしスイレンの花が薔薇やトリカブトにはなれないように
清純な気質を持って生まれついた人が
悔しいからワルになって見返してやろうと思っても無理でしょう。
人生の価値が世俗的な次元での損得だけで決まるわけではないという考え方も出来ます。
それにしても「清純な心」なんてどこを探したら発見出来るのか・・・と嘆く反面
意外と近くに・・・自分や身近な人の胸の奥深くに静かに眠っているものかもしれません。
ひっそりと涼やかに咲くスイレンの花のように。